FXの基礎

資産運用の強い味方! 「複利」のしくみと「複利効果」のポイント

FXの基礎
  • FXって、複利運用することで利益を増やせるの?
  • FXで複利運用する際の注意点は?

本記事ではこのような疑問を解決し、FXにおける複利運用について解説します。

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複利と単利について

複利とは、元本に加えて利息や配当が加算された金額に対しても利息や配当が支払われることで、利益が積み上がっていくことを指します。

一方、単利とは、元本に対して一定期間ごとに支払われる利息が固定された計算方法です。単利は利息を受け取る期間中、元本に加算されず、利息も支払われないため、複利に比べて受け取れる利息は少なくなります。

単利と複利の違い

単利は、短期的な投資や金利が低い場合には有利な場合がありますが、長期的な投資や金利が高い場合には複利を利用する方がより高いリターンが期待できます。

FXにおける複利効果について

FXにおける複利効果とは、投資元本に対する利息や利益を再投資することで、元利合計が増える効果のことを指します。つまり、利益が出た場合にその利益を元本として再投資することで、元本が増え、さらに利益も増えるという好循環が生まれます。

例えば、10,000ドルを元本として、1年間で10%の利益を得た場合、その年末の元利合計は11,000ドルとなります。ここで、元利合計から元本の10,000ドルを差し引いた1,000ドルを再投資すると、次年度の元本は11,000ドルになります。そして、同じ10%の利益を得た場合、元利合計は12,100ドルになり、さらに1,100ドルの利益が得られます。

このように、利益を再投資することで、元利合計が増加することができるのです。

 

複利で資金が2倍になる期間は?

複利運用で資産が2倍になるまでに、どれくらいの期間を要するかは、簡単な公式で求めることができます。「72の法則」と呼ばれる式で、「72 ÷ 利回り(%)= お金が2倍になる投資期間(年数)」で計算されます。

例えば、元本100万円を年利3%で運用した場合、200万円になるには「72 ÷ 3 = 24年」の期間が必要になります。また、元本100万円を10年で200万円にしたい場合は、「10年 ÷ 72 = 7.2%」の利回りが必要だと計算できます。

FXを複利で運用するメリット

FXを複利で運用するメリットは以下のようなものがあります。

資産の増加率が高い

複利の力を利用することで、元本に加えて利息も増えるため、資産の増加率が高くなります。

資産の成長が早い

複利の影響を受ける期間が長ければ長いほど、資産の成長が早くなります。つまり、長期的な投資戦略に適しています。

取引コストを抑えられる

複利の場合、短期的なトレードではなく、長期的な投資が推奨されるため、取引コストを抑えることができます。

リスク分散効果がある

複利の投資戦略は、一度に大きなリスクを取るのではなく、小額の投資を繰り返すことで、リスクを分散する効果があります。

複利計算は簡単

複利の計算は、元本に利率を掛けた値を繰り返し加算するだけで簡単に行えます。したがって、計算ミスが少なく、運用成績を正確に把握できます。

FXを複利で運用するデメリット

一方、FXを複利で運用するデメリットは以下のようなものがあります。

リスクが高い

FXは、価格変動が激しく、急激な相場変動が起こることがあるため、高いリスクが伴います。複利で運用する場合、元本に加えて利息も含めた全額がリスクに晒されるため、損失も大きくなる可能性があります。

時間と労力が必要

複利の効果を得るためには、長期的な投資戦略が必要です。また、毎回の取引で複利計算をするためには、時間と労力が必要になります。

心理的な負担が大きい

FXは、為替相場の変動によって価値が変動するため、価格が下がった場合には損失が出ることもあります。複利で運用する場合、損失を取り戻すために、より大きなリスクを取ることになるため、心理的な負担が大きくなる場合があります。

以上が、FXを複利で運用するデメリットの例です。適切なリスク管理や投資計画を立てて、慎重に運用することが大切です。

FXで安全に複利運用するコツ

FXで安全に複利運用するためには、以下のコツを守ることが重要です。

リスク管理の徹底

FX取引は高いリスクを伴います。そのため、リスク管理を徹底することが大切です。例えば、1トレードあたりの損失をあらかじめ決めておくことや、取引資金の一定割合を超えての投資を避けることが挙げられます。

長期的な目線での運用

FX取引は短期的な変動が激しいため、長期的な目線での運用が望ましいです。短期的な利益を追求することはリスクが高く、大きな損失を招くことがあるため、慎重な判断が必要です。

複利運用の活用

複利運用を活用することで、資産の増加スピードを早めることができます。例えば、利益が出た場合にはその利益を再投資することで、元本に加えて利益も成長させることができます。ただし、リスク管理を徹底することが前提となります。

経済指標や相場のニュースに注目する

FX取引は経済指標や相場のニュースに大きく影響を受けるため、定期的に経済指標やニュースをチェックすることが大切です。市場の動きを把握し、その情報をもとに取引の戦略を考えることができます。

利益の一部を出金する

複利運用は取引量が増えるにつれて、同じ為替変動幅でも発生する損益が大きくなります。そのため、予測どおりに相場が動いた場合はより多くの利益を得られますが、予想に反した場合は大きく資金を減らしかねません。

「口座に取引余力資金があると、ついレバレッジを効かせて最大量のポジションを持ってしまう」という場合は、口座から利益の一部を出金して、物理的に取引量を増やせない状況にするのがよいでしょう。

 

これらのコツを守り、リスク管理に重点を置いたFX取引を行うことが、安全に複利運用するための秘訣です。また、初心者の場合は十分な知識や経験が必要ですので、投資についてはリスクを理解した上で行うようにしましょう。



 

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