FXの基礎

有効な時間足はこの4つ! FXのデイトレードで使うべき時間足とは? 

FXの基礎

FXのデイトレードでは、どの時間足チャートを見ればよいのか悩んでしまいますよね。

FXのデイトレードは数十分から数時間で取引する手法なので分足を使うのが一般的です。しかし、分足にも5分足や15分足、30分足など色々ありますので、どの時間足を使うかによって相場予想やエントリー・決済のタイミングも異なってきます。また、FXデイトレードでメインで使うチャートは分足でも、日足や週足の相場の動きを確認することも重要です。

今回は、これからデイトレードを始める方を対象に、FXのデイトレードで使うべき時間足を、詳しくわかりやすく解説していきます。どうぞお役立て下さい。
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デイトレードとは

デイトレードとはエントリーしたポジションをその日のうちに決済して損益を確定させるトレードで、基本的に日をまたいでポジションを持ち続けることがありません。

例えば・・・
・朝9時に買っておいて、昼頃に売却する
・昼すぎに買っておいて、夜までに上がるのを待って売却する
・今日の最高値にふれた時に売りから入って、30分後に急落したから買いで決済する
・経済指標発表前に買っておいて、発表後の高騰時に売って稼ぐ

というのがデイトレードで取引するイメージです。

ポジションの保有時間は数十分~数時間なので、長期トレードに比べて為替変動リスクにさらされにくいメリットがあります。

またデイトレードは、数秒単位で頻繁に取引を繰り返すスキャルピングよりも、瞬時の判断力や取引ツールの操作力が不要なので、初心者でもやりやすいのか特徴です。

なお、FXのトレードスタイルは、大きく分類すると以下の4つとなります。

【スキャルピング】  秒単位~分単位の短期売買スタイル
【デイトレード】   数時間から1日で完結する売買スタイル
【スイングトレード】 数日~数週間単位で売買するスタイル
【長期保有】     月単位~年単位の長期保有スタイル

時間足の特徴

時間足には、年足、月足、週足、日足、時間足、分足、秒足とたくさんの種類があります。

たとえば時間足のうち4時間足は、1本で4時間分の値動きを表します。

そのため年足から秒足になるにつれて、ローソク足1本が示す時間と値幅は短くなっていくのです。

時間足別のチャートの違い

どの時間足でチャートを見るかによって、相場の動きは全く違ってきます。

ここでは米ドル/円のチャートを例に異なる時間足で比較してみましょう。

米ドル/円チャート(月足)

月足で見ると、約10年間の相場の値動きが表示されます。
現在の価格は過去10年の最高値あたりにあるといえます。今後まだまだ上昇する可能性があり140円に到達しそうな勢いです。

 

米ドル/円チャート(日足)

日足で見たドル円チャートは、今まさに最高値に位置していてます。長期にわたる上昇トレンドがはっきり分かります。

 

米ドル/円チャート(1時間足)

1時間足で見ると 、ドル円チャートは急激な上昇をし最高値を更新した後、調整が入ったのか緩やかな下落をしていることがわかります。

 

米ドル/円チャート(5分足)

5分足で見たドル円チャートは、下降した後に上昇し元の値まで戻ってはいるものの、短期間でのトレンドはやや下降の気配を見せています。もしかしたら一旦下がる可能性もあるかなといった感じです。

以上、簡単に見てきたように、時間足によって同じ米ドル/円のチャートでも全く異なる様相を見せています。

短い期間での高値、安値だけでなく、月足や日足などの長期での値動きが、短期の相場の背景にあることを考慮しておくことが大切です。

 

デイトレードで見るべき時間足は?

FXデイトレードでは、様々な時間足からチャート分析を行っていくことが大切です。実際にトレードで使うメインのチャートは15分足か5分足チャートを使うのがおすすめです。

15分足・5分足のチャートがおすすめな理由

どうして15分・5分なのでしょうか。なぜ1時間や1分ではないのでしょうか。ここでは15分足・5分足がおすすめな理由を解説していきます。

30分足以上になると大まかすぎる

デイトレードは、数十分~数時間の値動きで利益を狙っていきます。1時間足や4時間足だと動きが大まかになりすぎて、どこでエントリー・決済すればいいのかタイミングが図りづらくなります。

30分足以上のチャートは1日の大まかな値動きはわかっても、数十分単位での値動きが読めません。分析の際には30分足以上のチャートも考慮する必要がありますが、トレードする時は参考までに時々チェックする程度でよいです。

売買のタイミングを読むには15分か5分がちょうどよいのです。

デイトレードで狙う値幅に適している

15分足・5分足チャートは、デイトレードで狙う値幅にも適しています。

1日で為替相場が動く範囲はある程度限られています。もちろん、時には急激な為替変動などがあり大きな値幅が狙えることもありますが、そう度々起きることではありません。

数十分から数時間の値動きは、米ドル、ユーロ、円などの主要通貨の場合で20pips~50pips、多い時で100pips程度が平均的です。その時の相場にもよりますが、5分足のローソク1本が約3~5pips程度、15分足のローソク1本が5~10pips程度です。デイトレードでの利確・損切りのポイント、ターゲット価格の位置が見やすい時間足なのです。

1日の取引回数からも選べる

15分足と5分足のチャートのどちらの方がおすすめなのかは、1日の取引回数によって選ぶことができます。

1日に1,2回程度の取引を数時間単位で行うなら、15分足チャートを使うと分析がしやすく、取引が行いやすいでしょう。

1日に数十分単位の取引を複数回行っていきたい場合は、5分足を使った方がわかりやすいでしょう。

同時に異なる時間足もチェック

FXデイトレードでメインで使うチャートは、15分足・5分足だとしても他の異なる時間足を定期的にチェックすることが勝つためのコツです。

大きなトレンドの流れを確認したい時は、1時間足や4時間足に戻って今どの位置にあるのか方向性を確認します。

いざエントリー・決済する時には1分足を見て正確なポジションを確認することができます。

複数枚のチャート画面が見れると有利

デイトレードを行う時には、できれば複数枚のチャートが見れた方がトレードに有利です。

気になる通貨ペアのチャートを複数枚表示させておけば、今買い時・売り時の通貨ペアを見つけることができます。

1つの通貨ペアの5分足・1時間足を表示させたり、15分足チャートで売買タイミングを見ながらも5分足や1時間足などが見れるようにしておけば、より正確な売買タイミングが掴めます。

いくつか異なる時間足で分析や取引を試してみるうちに、使いやすくて見やすい、相性のいい時間足が決まってくると思います。

 

デイトレード時間足の見方の例

それでは、実際に時間足を変えて相場を見る方法や分析の例をご紹介しておきましょう。

時間足は長期から短期へ

デイトレードでチャート分析を行う時は、長期から短期へと視点を移していくのがコツです。なぜなら、15分足や5分足で見る相場は、結局は週足や日足などで見る相場の細部にすぎないからです。

  • 大きな流れはどうなのか
  • 細部の流れはどうなのか

そして、今日1日、この後の数時間で相場はどのように流れていくのかを、自分なりに分析・判断していきます。

週足・日足で長期的な流れを把握しておく

相場は毎日変化しているものの、週足や日足チャートは数週間~数ヶ月経過しないと変化が見られません。デイトレードを行う時には、長期的な流れの中で現在のポジションを大まかに把握しておく必要があります。

また、長期での安値や高値がわかっていれば、デイトレードにおけるリスクコントロールで役に立ちます。

長期で高値、短期で高値の場合

週足や日足で高値圏の上昇トレンドにある場合、時間足・30分足の高値圏で「買い」でエントリーするのはリスクが高いといえます。なぜなら、利益確定売りなどで何かのきっかけで売りモードが強まり、下降トレンドへと切り替わる可能性が高まります。この場合は、慎重なエントリーが欠かせません。

仮に、価格が下がり始めて損切りしそびれた場合には、損失がどこまでも拡大する恐れがあります。

長期で安値、短期で安値の場合

同様に、週足や日足で安値圏、時間足・30分足の安値圏にて「売り」エントリーすることもリスクが高いことになります。なぜなら、上昇トレンドはいつか下降へ、下降トレンドはいつか上昇へと向かう可能性が高いからで、この場合も慎重なエントリーが欠かせません。

何かのきっかけで一気に急上昇をし始めるリスクがあるといえるでしょう。

4時間足にて今日の相場を読む

長期的な流れを確認したうえで、次に見ておくのが4時間足チャートです。デイトレードは基本的に今日・明日は上がるのか下がるのかを予測することから始まります。

4時間足チャート分析にて、大まかに今日は「上昇」か「下降」かの目安を立てておきます

1時間足で流れを確認

その日の「上昇」「下降」の流れを読んでいくために、さらに1時間足チャートへと時間足を小さくしていきます。

  • 上昇するとすれば、どのような流れで上昇するのか
  • 高値・安値はどれくらいの価格で動くのか

この時点では、まだ正確に細かい分析をする必要はありません。概ねの目安をつけておくイメージです。ここまでの過程は取引を実際に始める前に済ませておきます。

15分足・5分足でエントリーを想定

最後に15分足、5分足リアルタイムチャートを見ながら、エントリーするのはどのあたりかを想定します。

  • 上昇するなら「買い」エントリーはどこか
  • 下降するなら「売り」エントリーはどこか

エントリーする時には、大まかな決済のターゲット価格も想定しておきます。決済する時は、例えばエントリーポイントはpips数で決めてもいいですし、金額で決めておいてもいいでしょう。

同時に、反対方向へ向かった場合に備えて損切りラインも設定しておくことが大切です。

まとめ

最後にもう一度、内容を確認しましょう。

  • FXのデイトレードでは4時間足、1時間足、15分足、5分足を使いましょう

「デイトレードは短期取引だから、分足だけで十分じゃないの?」と最初は思うかもしれません。しかし、長期の時間足と併用することで、より相場のトレンドを予測しやすくなります。

デイトレードは1日あたりのトレード回数が少なく、ポジションを翌日に持ち越すリスクもないので初心者におすすめです。もしデイトレードを始めるのであれば、この記事で紹介した手法を参考にしてみてください。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

Comment

  1. 参考になるのですが最後の「15分足・5分足でエントリーを想定」の15分足と5分足の使い分けが分かりませんでした。

    • こんばんは、コメントをいただきありがとうございます

      簡単に言えば、1日の取引回数(利幅)によると考えてます。
      私みたいにスキャルピングやデイトレメインなら5分足の方が判断しやすいです。

      短期トレードの場合は利幅が小さくなりますので、より短い時間足の方がいいでしょ!

      利幅をとる場合は、逆に長い時間足の方がトレンドもわかりやすくていいかと思います。

      要は、得意とするトレード方法(デイトレ、スイングなど)によって時間足を使い分ければどうでしょうか?

      つたない説明ですみません!