こんにちは、MASARUです。
今回は、FXにおける3大市場の1つである東京市場の時間帯に関して説明いたします。
東京・ロンドン・ニューヨークの3大市場の各時間帯の特徴を知ることも、優位性のあるトレードを行うで上で重要になってきます。
特に東京市場の開いている時間は、レンジ相場が形成されやすい時間帯でもあるので、しっかりとその特徴を掴んでおきましょう。
FXにおける東京時間とは?
世界の3大為替市場は、東京・ロンドン・ニューヨーク
東京市場は、一般的に日本時間の8時から16時までを指すことが多く、主に日本、中国、オーストラリア、シンガポールなどの市場参加者が取引を行う時間帯です。
9時55分には、各金融機関がその日に提示する基準レート(TTM)を決める「仲値」が発表され、輸出入業者等のいわゆる実需筋を中心に取引が発生して値動きが活発になる傾向があります。仲値が決まり10時を過ぎると、比較的穏やかな価格推移になりやすく、前日高値・安値付近では一旦反発しやすいです。
特に五十日(ゴトウビ)と呼ばれる5と10がつく日(5日、10日、15日など)は、日本企業の決済(ドル買い需要)が多く、取引先に支払うドルが大量に必要になることから、ドル高・円安になりやすいといわれています。この傾向を利用して、東京市場で仲値に注目しながら取引するトレーダーもいるようです。
そのほかに注意すべき点としては、オーストラリアや中国の経済指標の発表が挙げられます。そのため欧州通貨の値動きが静かな一方で、オセアニア通貨は比較的動きやすい傾向にあります。
また補足として、ゴトウビ以外にも連休や大型休暇の前には、海外旅行などドルを必要とするためにドルがよく買われることがあります。
FXの東京時間の特徴について
それでは、東京時間の特徴について解説していきます。
レンジ相場が形成されやすい
レンジ相場とは、一定の価格内をチャートが行ったり来たりしている相場のことです。東京時間はこのような相場が多いため、トレンドはあまり発生しません。
そのため、東京時間はトレンドフォローを得意とするトレーダーよりも、レジスタンスラインとサポートラインを狙った逆張りを得意とするトレーダーに有利な相場です。
株の値動きと連動しやすい
基本的には、日経平均株価が上昇すれば円高になり、日経平均株価が下降すれば円安になります。これには様々な要因があると言われています。
大きな要因としては、「 日本企業の株価が上がっている → 経済情勢が良化している → 円が買われる 」という流れが考えられます。そのため、FXのみならず株式投資もやっているという方は、東京時間を有利に戦っていけるかも知れません。
午後の相場は穏やかになりやすい
東京時間の午前中は比較的活発に取引されますが、午後からは取引が落ち着くため値動きが小さくなります。そのため、大きな利益を狙うのは難しくなります。
クロス円以外は取引量が少ない
東京時間にトレードする場合、クロス円以外は取引量が少ないので注意しましょう。
クロス円とは、FX(外国為替証拠金取引)における通貨ペアのうち、米ドル以外の通貨と日本円のペアを指します。 現在、世界の基軸通貨は米ドルなので、米ドル以外の通貨と円を取引する際には、基本的に円で米ドルを買い、米ドルでその通貨を買うことになります。
例えば ユーロは円から直接取引きできないので、 円 → 米ドル → ユーロ という取引をすることになります。
つまり、ドルを経由しないと買うことができないので、スプレッドも(2回分取られるため)高くなるのです。
クロス円の通貨ペアとは、ユーロ/円や豪ドル/円、ランド/円やNZドル/円などです。
一方、米ドルが絡んだ通貨ペアのことを「ドルストレート」といいます。
米ドル/円、ユーロ/米ドル、英ポンド/米ドルが代表的です。日本円と米ドルの組み合わせは「ドルストレート」または「ドル円」と呼ばれています。
急激な為替変動が起こる場合もある
東京時間にトレードする場合、急激な為替変動に注意しましょう。東京時間は、基本的に穏やかな時間帯なので、急激な為替変動は起こりにくいと言えます。しかし、100%起こらない訳ではありません。
日経平均の急変や日銀総裁の発言などで相場が驚くほど急変する場合があります。実際、一瞬で3~5円程相場が乱高下したこともあります。
「東京時間は穏やかだから」と油断せず、リスク管理を徹底し相場の急変に備えておきましょう。
実践で使える「仲値トレード」
東京時間で使える「仲値トレード」について解説していきます。
仲値とは
「仲値」とは、銀行が窓口に公示する基準レートのことです。
為替レートは常に変動しているため、取引の度にレートを銀行に問い合わせるのは非常に手間です。そのため、「どこかのタイミングでその日のレートを固定してしまおう」という考えから「仲値」が生まれました。
仲値は、日本時間の9時55分に決められます。
仲値前のトレード手法
仲値が決められる前のトレードには、「5分足と1時間足のローソク足」と「5日移動平均線」を使います。
「5日移動平均線」は、5分足に表示させます。
まず前日のニューヨーク時間からオセアニア時間の米ドル/円の動きを1時間足で確認しましょう。
今回は「相場が上昇していた」と仮定します。
その場合、買いエントリーの準備をします。具体的なエントリータイミングは、5日移動平均線が下から上に突き抜けたタイミングです。そして、移動平均線が下向きになったら仲値前であっても決済します。
仲値後のトレード手法
仲値が決められた後のトレードも、先ほどと同じく「5分足と1時間足のローソク足」と「5日移動平均線」を使い、「5日移動平均線」は、5分足に表示させ、1時間足と5分足にトレンドラインを引きます。
今回は、「上昇トレンドになっている」と仮定します。
その場合、「5日移動平均線」をチェックし、仲値時間付近で移動平均線が下向きになったのを確認したら売りでエントリーしましょう。そして、移動平均線がトレンドライン付近に近づいたら決済します。
仲値トレードの注意点
あくまでも「仲値だからこうなりやすい」という傾向のもと、仲値トレードのやり方を紹介しましたが、相場は世界中の経済状況や景気など様々な事象が織り込まれて動いており、必ずしもこの手法が機能するとは限りませんので注意してください。
まとめ
今回は、東京時間について解説してきました。
要約すると、
- 東京時間は取引量が多くレンジ相場になりやすいといった相場の特徴がある
- 五十日(ゴトウビ)は、日本企業の決済によるドル買い需要により、ドル高・円安になりやすい
- 東京時間にトレードする場合、クロス円以外は取引量が少ない
時間帯の特徴が異なれば、戦略も変えていかなければいけません。そのため、今回紹介したトレード手法を参考にして、それぞれの時間帯に適応させたトレードを心がけていきましょう。
最後までご覧いただきありがとうございました!
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